2011年3月25日金曜日

日本の原子力

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● ロイター 2011年 03月 23日 作成 



ロイター 2011年 03月 23日 作成 
http://jp.reuters.com/news/globalcoverage/japanquake

日本国内の原子力発電所

日本には原子炉が54基あり、電力の約3分の1を供給している。


東日本大震災が発生する以前に立てられた計画では、2017年までに原発からの電力供給量を4割にまで引き上げる予定。



 図によると、日本の電力は原子力と天然ガスと石油で構成されている。

 原子力   30%
 天然ガス 30%
 石油    25%
---------------------------------
        85%

 将来計画では原子力の比率を「40%」にまで引き上げるということであった。
 今回の事故で、原子力は消滅方向に向かう。
 計画中の原発はすべて廃案される。
 既存の原発は計画寿命がきたとき逐次廃棄されていく。
 最終的に、日本からはいくつかの実験炉を残して商業原発はなくなると見たほうがいい。
 原子力の分を他のエネルギーソースに振りかえることになるが、その前に
 絶対的な電気使用量の低減
が行われるだろう。

 すなわち、省エネは「小エネ」あるいは「少エネ」に代わっていく。
 電力を食う製品は製造が許可されなくなる。
 つまり「排ガス規制」と同じようなものができてくる。
 「電気規制基準」のようなものが導入され、個々の製品部品に対して、発生熱量が規制値を超えるようなモノは流通を許可しないということになるだろう。
 「ガマン」という心理的側面が大きくクローズアップされてくる。
 しかし、いくらガマンしたところで、基本使用量はどうにもならない。
 原発30%分の半分にあたる15%がガマンでチャラにされるだろう。
 残りの15%は天然ガスに10%、石油5%とと振りかえられる。

 原子力   --%
 天然ガス 40%
 石油    30%
 ガマン   15%
---------------------------
        85%

 概略見通しはこんなところか。


 もうひとつの表を見てみる。


 世界で最も原発が稼動しているのがアメリカ。
 原爆を最初につくった国であり、もっとも進んだ国でもある。
 が、スリーマイル事故以降、原発の新設は行われていない。
 よって、原子力技術者の多くが日本の企業に雇用されている。
 最新の原発技術というのは日本にあるといっていい。
 三菱、東芝、日立の3社である。
 この下に買収されたアメリカの原発会社がぶら下がっている。

 アメリカについでフランスと日本が50台の原発を持っている。
 ドイツ・イギリスは自国内で石炭が採掘できた。
 よって電気は石炭による火力発電で賄われたきたという歴史的経緯がある。
 不幸なことにフランスでは石炭がなかった。
 ところが国内で、ウランが採れた。
 そのため、フランスとしては原子力発電に行かざるを得なかった。
 もちろん、今では採掘量は僅かなもの。
 というのは、カナダに大量のウランがあることがわかり、現在、フランスのウランはカナダから供給されている。
 フランスが原発大国というのはそういう歴史的過程が背後にあるのである。

 イギリスはその後北海油田を掘り当て、石炭と半々で電力を作っている。
 ドイツはソビエト(ロシア)から天然ガスを供給してもらって、同じく石炭と半々で電気を起こしている。
 フランスが常に一家言できるのは自前のエネルギーをもっているからである。
 これに対してドイツはロシアの顔色を伺いながら事にあたらざるを得ないのが現状である。
 ドイツにはロシアの天然ガスパイプラインが張り巡らされつつある。
 それは徐々にフランス国内にも伸長している。

 事故が発生したとき、瞬間的にロシアが日本への天然ガスの供給を宣言した背景には、日本をドイツと同じく自下にとりこもうという、未来戦略がある。
 今後日本はどうしても天然ガスが欲しくなる。
 ロシアからの供給を受けると同時に、バランスよくそれ以外の国からの天然ガスの輸入を行うだろう。
 ロシアの天然ガスは安いが、それに偏ってはドイツの二の舞になってしまうことを心配しているからだ。
 エネルギーの首根っこをロシアに抑えられたくないというのが日本人の考えである。
 天然ガスは空気だからパイプさえ繋がっていればどこへでももっていかれる。
 でも日本は島国だからそうはいかない。
 天然ガスに超低温(-162度)をかけて液化しそれを特種な輸送船で運ぶ。
 備蓄もこの液化されたもの。
 つまり、液化天然ガスが日本の天然ガスの姿。
 それに対してヨーロッパの天然ガスは、ガスそのものである。
 つまりガスカンロを捻ったとき、シューと出てくるあの姿である。




● 図はWikipediaより

 怖いのが、原発建設中の中国の27基、これは突出している。
 次はロシア、そして韓国とインド。
 これらの原発は怖い。
 今、先に述べたが原発の安全性で最高の技術をもっているのが日本。
 その技術を求めたがインド。
 もともと、
 ロシア、中国には安全性の思想というものはない
 よって、この国のことはこの国にまかせるしかない。

(注.いろいろ勉強することになった)




== 東日本大震災 == 



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